軽い鋳物ホーロー鍋を実現したユニロイをご紹介!
<プロフィール>
株式会社 三条特殊鋳工所
社長 内山 照嘉 氏
新潟県三条市にて生まれる。4歳のとき、父が脱サラし鋳造業を起業。
技術を磨き信用を得ることで、新潟県内でも中堅の鋳造業に成長する。
1997年に社長就任後、新規開拓を進め、大量生産から多品種少量化に転換し、顧客の数を大幅に増加させる。
また、金属加工のメッカである燕三条という地の利を活かし、完成部品化を進め売上を伸ばす。
2009年より完成商品に挑戦し、OEM生産を経て2013年に念願の自社商品を開発する。
現在はUNILLOY等の自社商品を国内外に販売している。
ユニロイの始まりとホーロー鍋軽量化の道のり
鋳物ホーロー鍋は海外ブランドのものが人気です。
その中で、国内ブランドであるユニロイの起源や、ホーロー鍋を開発することにした経緯はどのようなものだったのでしょうか。軽量化の苦労なども併せて伺いました。
軽い鋳物ホーロー鍋ブランドを始めた理由
BEST PRESENT編集部 さゆり
株式会社 三条特殊鋳工所 内山さん
鋳物ホーロー鍋を選んだ経緯は、鋳物鍋の中で最も普及していたからです。
海外ブランドの鍋が我が家にもありましたが、その重さが欠点で年に2回くらいしか使われていませんでした。洗うのが大変で、一度片付けると次に使うことがなかなかありません。
そこで、おいしい料理が作れる鍋だからこそ、日常使いするには軽量化が必要だと考えました。
BEST PRESENT編集部 さゆり
株式会社 三条特殊鋳工所 内山さん
鋳物は、薄い金属板を叩いて鍋型に加工するのではなく、「砂型」という型の空間に溶けた金属を流し込んで作ります。
薄く作ろうとすると当然、流し込む空間が狭くなるので、流し込んでいる間に冷えて固まってしまうのです。
砂型の中は見えないので、どこで固まるのか確認もできません。
ユニロイでは、薄くするためにコンピューターを使って予測しながら、それでも数百回試作を重ねてようやく完成させました。
BEST PRESENT編集部 さゆり
そうして作り上げたのが、今の鋳物ホーロー鍋ですか?
株式会社 三条特殊鋳工所 内山さん
これを鋳物ホーロー鍋にすれば非常に需要があるだろうと考え、その後2012年にユニロイの主力製品となるキャセロールが完成しました。
下記の動画では、弊社のキャセロール製造の一部が流れますのでご覧いただければと思います。
食生活の変化と求められる鍋の特徴
日本でも一般的になった鋳物ホーロー鍋ですが、現在はどんな鍋が求められているのでしょうか。外食や中食など食の選択肢が増えたことによって、鍋の需要はどう変化しているのか伺いました。
調理を楽しむ人に求められているユニロイ
BEST PRESENT編集部 さゆり
株式会社 三条特殊鋳工所 内山さん
ですがその一方で、外食だけではなく中食が普及し、家庭での調理離れが進んでいる現状もあります。
BEST PRESENT編集部 さゆり
そういった流れの中で、ユニロイの製品はどのように評価されているのですか?
株式会社 三条特殊鋳工所 内山さん
また、日本食が海外へ普及したことで、海外からも日本の食生活を体現できる調理道具へのニーズが生まれてきました。
そのため、これまでの鋳物ホーロー鍋の機能性に、軽さと使いやすさが加わったユニロイの製品は、高く評価されています。
ユニロイの製品開発に取り入れている声
ユニロイに寄せられるお客様の声は製品開発のヒントとなり、乗り越えるべき課題にもなります。どんな声をもとに、製品開発を行っているのかを教えていただきました。
こんな鍋が欲しい!求められる3つのポイント
BEST PRESENT編集部 さゆり
また、どんな声を参考に製品開発をしていますか?
株式会社 三条特殊鋳工所 内山さん
「毎日おいしい料理を作りたい」「料理を早く完成させたい」「使いやすい鍋が欲しい」この3点が、製品開発において重要だと感じています。
実際に寄せられた声には、「ホーロー鍋は重くて扱いにくく、片付けると億劫でなかなか使わない」「女性には洗えない重さなので夫にお願いしている」という、重さに対するものが多くありました。
また、「せっかくのホーローなのに錆が出る」という声もあります。
BEST PRESENT編集部 さゆり
それに、鍋が錆びてしまうと、料理に入らないかが心配です。
株式会社 三条特殊鋳工所 内山さん
ユニロイでは特に「重たい」「錆びる」という声に注目して、商品に活かしました。
重さについては先ほどお話しした通りです。
また、錆が出やすいのは、どのブランドの鍋も本体とふたが当たる縁の部分にホーローがのっておらず、金属である鋳物部分が表面に出ていることが原因でした。
そこで、全面にホーローをのせることで、それを解決しています。
ユニロイのホーロー鍋の特徴とお客様の声
BEST PRESENT編集部 さゆり
株式会社 三条特殊鋳工所 内山さん
まず、できる限り薄くすることで大幅に軽くしました。一番薄い部分は2mmしかないので熱が伝わりやすく、調理の時短にもなります。
そして、全面にホーローを施すことで錆を防いでいます。
また、持ちやすさにこだわり、大きな持ち手のデザインにしたことで安定感が増したため、女性からご好評いただいています。
BEST PRESENT編集部 さゆり
株式会社 三条特殊鋳工所 内山さん
鍋の厚みがあるので、他社の24cmとユニロイの22cmの内容量は同じくらいです。
それなのに重さは約半分ほどで、女性でも片手で扱うことができますよ。
BEST PRESENT編集部 さゆり
そのこだわりが認められた受賞歴や、お客様からの嬉しいお声はありましたか?
株式会社 三条特殊鋳工所 内山さん
他にも、「グッドデザイン賞」、「Design TOKYO 大賞 2017」の優秀賞、さらに2018年は「OMOTENASHI Selection」にも選ばれました。
また、様々な雑誌やメディアに取り上げられています。
あるお客様からは、自分用に購入し、娘さんにもひとつ贈ったところ、気に入った娘さんがサイズ違いも購入していた、というお話をお聞きしました。
親子で使っていただけて大変嬉しく思います。
キャセロールの人気カラー&おすすめサイズをご紹介!
煮物や汁物にぴったり!ギフトにもおすすめの22cm深型
ユニロイが最初に作った鋳物ホーロー鍋が、この22cm深型です。
こだわりが詰まったキャセロールは、キッチンの必須アイテムとして大活躍してくれるので、プレゼントとして贈ると喜んでもらえるでしょう。
キャセロール 22cm深型
食材のおいしさを最大限に引き出して調理できる鋳物ホーロー鍋の魅力はそのままに、軽く扱いやすく仕上げたユニロイのキャセロール。22cm深型は煮物や汁物をたっぷり作るのにぴったりです。
また、麺を茹でたりご飯を炊いたりするのにも使える汎用性の高さでも支持されています。
直火、IHはもちろん、オーブン調理に対応しているのも魅力です。
価格 25,000円(税抜)
株式会社 三条特殊鋳工所 内山さん
プロを中心にマットブラックの「くろがね」が、ギフトには「さくら」や「藍」が人気があります。
デパートでは、他社の鋳物ホーロー鍋はギフト需要が大半ですが、ユニロイの鍋は自宅用に購入される方が多いと聞いています。
BEST PRESENT編集部 さゆり
実際に使う方から支持されていることが分かりますね。
デイリー使いにおすすめの20cm深型
毎日の調理に使いたい方や、家族があまり多くない方におすすめの、より扱いやすい製品を教えていただきました。
軽さはもちろん、サイズ感もちょうどいいアイテムです。
キャセロール 20cm深型
20cm深型は、容量3.0L、重さ約2.2kgの一回り小さいキャセロールです。
ちょっとした煮物や揚げ物から、蒸し料理や茹でるときまで、毎日の調理に活躍します。
小さくても保温力は抜群なので、ご飯もおいしく炊き上がります。
藍、卯の花、くろがね、さくら、くちなしの5色から好きな色を選んで、食卓をおしゃれに彩りましょう。
価格 23,000円(税抜)
株式会社 三条特殊鋳工所 内山さん
芯まで速く熱が伝わるので短時間で調理でき、肉じゃがなども煮崩れせず素材の味を引き出せます。
枝豆を茹でるのもお皿を敷いて少量の水でできますし、唐揚げ・天ぷらも高温でカラッとおいしく仕上がります。
こちらは深型ですが、浅型タイプはオーブン料理に使いやすいので、使い分けていただくのもおすすめです。
BEST PRESENT編集部 さゆり
まさに毎日使いたくなるお鍋ですね。
鋳物ホーロー鍋を作るプロが教える!キャセロールの扱い方
ユニロイの製品を扱う上で、どんな注意点やコツがあるのかを教えていただきました。
大切に長く使って、毎日おいしい料理を楽しみましょう。
無水調理ではなく微水調理で
BEST PRESENT編集部 さゆり
株式会社 三条特殊鋳工所 内山さん
ユニロイのキャセロールは、無水調理ではなく微水調理でお願いします。
また、ホーローに傷が付かないように、金属製のヘラなどは避けていただくことをおすすめします。
BEST PRESENT編集部 さゆり
お手入れするときのポイントは何かありますか?
株式会社 三条特殊鋳工所 内山さん
頑固な汚れが付いてしまったときは、重曹を水で溶かして沸かすとスルっと取れますよ。
ユニロイのアイテムで「笑顔創造」を
軽く使いやすいことにこだわって製造されたユニロイのキャセロールは、今後もたくさんの食卓を豊かにしていくことでしょう。
最後に、これからのユニロイが、どんな思いを持って前に進んでいくのかをお聞きしました。
一般の方からも、プロからも選ばれる鍋を作っていきたい
BEST PRESENT編集部 さゆり
株式会社 三条特殊鋳工所 内山さん
現状の製品に満足せずに、今後もお客様や、お客様の家庭が笑顔であふれるような製品を作っていきます。
また、プロユースなど、専門に特化したご飯用や揚げ物用などの鍋類も作ってみたいと考えています。
新たな製品を展開する際には、ぜひ注目していただければ幸いです。
BEST PRESENT編集部 さゆり
こんな鋳物ホーロー鍋が自宅にあったら、毎日おいしい料理が食卓に並んで家族の笑顔も増えそうです。そんな光景を思い浮かべるだけでもワクワクしてきますね。
自分が使いたいものだからこそ、実用的なギフトとしてプレゼントするととても喜んでもらえるでしょう。
内山さん、ありがとうございました。
BEST PRESENT編集部 さゆり
今回は、三条特殊鋳工所が展開している鋳物ホーロー鍋ブランド「ユニロイ」にお話を伺います。
鋳物ホーロー鍋は、おしゃれなデザインや料理を手早くおいしく仕上げられることが魅力です。さらにユニロイの鍋には、他社のアイテムにはない「軽さ」という特長があります。
重さのある鋳物ホーロー鍋を軽量化するまでに苦労した点や、それを経て完成されたユニロイの製品の魅力、プレゼントにおすすめのアイテムについても教えていただきますので、ぜひ参考にしてください!
それでは内山さん、よろしくお願いいたします。